今回もFXの無料自動売買ツール（EA）についてです。
私の立ち位置は、たくさんある無料EAをいくつか使ってみたという立ち位置です。
片っ端から全て検証したというものではないので、ひょっとしたら例外も存在するかもしれないのでご了承ください。
そこで今回の注意喚起するEAは「AI搭載」を売りにしたEAですね。最近「AI」はブームになっています。その波に乗った製品だと言えます。
ただみなさん「プログラム」と「AI」の違いを認識しているでしょうか？
私の認識では「プログラム」という大きな枠組の中に「AI」というカテゴリがあるといった感じです。
昨今の「AI」で注目されているのは「ニューラルネットワークを使った深層学習（デーィプラーニング）」や「ビックデータを活用したプログラム」あとは「画像認識の精度の高さ」ですね。ニューラルネットワークというのは、人間の脳の信号伝達の仕組みを模して回答を導き出すプログラム。画像認識技術は、たとえば例外的な「りんご」の画像があったとしても、過去の蓄積されたデータによって少しいびつな「りんご」でも、「りんご」ですと言い当てる事ができるようになったんですね。AIの成長はすごいとは思うのですが、このAIブームは、第３次AIブームとよばれてて、ネットワークインフラの性能向上、たくさんの情報を素早く処理できるCPU性能のベースで成り立っていると言えます。
それでは今回「AI搭載EA」はどういう物なのかというと、結論から先に言うと
「他のEAと対して変わらない」となります。むしろAIを本当に使っていたら他のEAより処理が遅くなります。なので、ただのイメージ戦略ですね。
EAはプログラムで言うところの「if文」や「for文」なを軸として処理をしています。為替の変動にあわせて瞬時に処理しています。
そこに最新のAIを搭載したら処理しなくてはならない事が爆発的に増えて反応が相当、後手に回ります。
なので単純に他のEAより精度が悪くなります。それをあえて使うのは現実的ではありません。もし本当にAIを使っているのなら、ナットワーク上にある高速なサーバーに処理させて、そこで導き出された結果だけをネットワークで送信、受信を行いEAの入っているコンピュータで最終処理を行う事になります。そもそもEAがそこまでの機能を搭載できるとは考えにくいです。無料のEAに高速なサーバーを走らせる資金力があるとも思えません。
せめて、どんな蓄積されたビックデータ活用しをどこで、どう処理していてなどの説明があればよかったのですが、その辺の説明はなんともふわっとしていました。
FXのような、「未来を瞬時に予測する」はAIにとってまだまだ遠い未来であると思います。
なので、みなさんこのEAに限らす、最近の「AI搭載」や「AIで分析」といった、宣伝文句には注意が必要ですね。
また、よろしくお願いします。
